【上司って何考えてるの?】上司が読む本『とにかく仕組み化』から上司の意図をのぞき見しよう

こちらをのぞき込む初老の上司 本の紹介
インコ林
インコ林

もう、疲れたッス…

なんだかとっても眠いッス…

ほん太
ほん太

(あれは…“永遠のフレッシュさん”インコ林(いんこばやし)くん。)
こんにちは、インコ林くん。
どうしたの?フランダース感があふれ出ているよ?

インコ林
インコ林

ほん太先輩、こんちはッス…

同じ部署のうさ井先輩が何考えてるかわかんないッス…

何言われるかわからないから、疲れるッス…

ほん太
ほん太

うさ井さんのことは誰もわからないから、気にすることないよ。

でも、上司の意図を知っておくと、気持ちが楽になるかも。

『とにかく仕組み化』(安藤広大/著 ダイヤモンド社 2023年)を読んでみようか。


📖『とにかく仕組み化』(安藤広大/著 ダイヤモンド社 2023年)一行紹介:
トップに駆け上がる人に必要な「仕組み化」の考え方をまとめた1冊。


仕組みとか決まりとか、どうして細かく決めるの?

インコ林
インコ林

「電話は3コールで出ろ」とか、めんどいッス!

なんでそんなに細かくきまってるんスか?

ほん太
ほん太

それはね、人間は放っておくとラクを求めるからだよ。

あと、仕事を独り占めさせないための決まりというのもあるね。

職場でいろいろな「仕組み」「決まり」があるのは、性弱説属人化で説明ができます。

「仕組み」「決まり」の理由1 性弱説

「性弱説」とは、「人は楽をして生きるものだ」とあきらめたうえで物事を考えた方がいい、という教えです。

もし仕組み化したり決まりがない場合、毎回「あぁ、電話が鳴ってる…出たくないな…でも出ないとな…」と、自分の誘惑といちいち戦うことになります。
これは、どんどん面倒になりますよね。

そういったムダを極限までシンプルにするのが、「仕組み化」や決まりを作るメリットなのです。

インコ林
インコ林

確かに。

決まってるなら、自動的に「電話出ないと!」って思うッス。

「仕組み」「決まり」の理由2 属人化

自分しかできない仕事って、優越感ありますよね。
でも、それ本当に良いことですか?

仕事の属人化は、みんなで働いていると害になります。
ある仕事が、1人だけで行われている場合を考えてみて下さい。
その人が休んだりすると、他の人はその仕事のことがわかりません。
休みが明けるのを待っていては、相手に迷惑をかけてしまいますよね。

そして、その1人がどんなに優秀でも、いずれはいなくなります。
いなくならなくても、年齢を重ね、体力が落ちたら、同じパフォーマンスを出せないかもしれません。
そのため、1人に頼らなくてもいい組織を作っておかなくてはなりません。

優秀な人がいる=優秀な組織ではありません。
優秀な組織とは、「優秀な人が不在でも、チームとして機能して勝てる組織」なのです。

ほん太
ほん太

一人で進められる仕事って、限界があるよね。

もし自分に属人化している仕事があれば、共有する仕組みを考えた方がいいかも。

なんで上司って、親しくしてくれないの?

インコ林
インコ林

同じ部署のうさ井先輩、めちゃ怖いッス!

静かにミスを指摘してくるッス!

もっと楽しく仕事したいッス!

ほん太
ほん太

うさ井さんは、確かに感情が読み取りづらいかも。

でももしかしたら、インコ林くんの成長を考えているのかもしれないよ。

上司が怖い・親しくしてくれないという悩みは、多いかもしれませんね。

では、どのように怖いのでしょうか?
「大きな声で人格否定をしてくる」などであれば、パワハラとしてしかるべきところに相談すべきですが、そうでないこともあるでしょう。

そうでない場合、上司は「正しい恐怖」で成長を促しているかもしれません。

例えば、こういう「怖さ」の場合。
手を抜いたことをすぐ見抜かれる
言い訳が通じない
ルールを守らないと指摘される

誰が見ても、理不尽な部分がないゆえに、太刀打ちできない怖さがありますよね。
これが、「正しい恐怖」です。

正しい恐怖は、「努力すれば恐怖から回避できる」という、正しい逃げ道とセットになっています。

正しい恐怖がなく、何をしても怒られない職場だったら、どうでしょう?
間違っても怒られないため、何が間違っているかがわかりにくくなります。
そうすると、成長できない不安を感じることでしょう。

何をしても怒られないのは、やさしさではありません。
諦められ、見捨てられているだけです。

どうして会社って、他の人と比べるの?

仲よく楽しく働きたいのに、なかなかそうはいきません。
どうしても、職場内の他の人と比較されてしまうから。
褒められたり、怒られたり、給料に違いが出たり。

でも、比較されるのって、良い側面もあるんです。

意外かもしれませんが、人と比べるのは「平等を保つため」です。

インコ林
インコ林

絶対うそッス!

比べられたら、順番がついて、平等じゃないッス!

ほん太
ほん太

その場かぎりの平等ではなく、「機会の平等」だよ。

この平等とは、「成長する機会」の平等です。

人と比べることを隠すように気を使うと、頑張っている人が頑張りにくくなります。
何にでも「うん、それでいいよ♪」なんて言われたら、どっちに頑張ればいいかわかりませんから。
組織として成長を目指す以上、いかなるときも「成長したい人」を基準に判断されなくてはならないのです。

プラス評価はもちろんのこと、マイナス評価も成長を促すためです。
ダメだったことを正しく認識し、「次こそは頑張る」という意識につなげるための評価なのです。

そんなこと言われても、つらいのはつらい!

インコ林
インコ林

頑張るための仕組みや思惑だってことは、ちょっとずつわかってきたッス…

でも、つらいのはつらいッス!

そんなにずっと頑張り続けられないッス!

ほん太
ほん太

そうだよね。

とくに経験が浅いうちって、振り回されることが多いから、メンタル消耗するよね。

そのために、「自分に戻れる場所」を持っておくといいよ。

会社は仕事をするコミュニティです。
会社の目的のため、役割を果たすことが求められます。
意地悪な言い方をすれば「替えがきく歯車」です。

でも、人生、仕事ばかりではつらいですよね。

そこで、自分が「替えがきかない」存在になれるコミュニティが大切になります。
家族。友人。趣味の仲間。
そこでは、あなたの代わりなんて、絶対いません。
(「今日遅くなるから、お父さんの代わりに○○部長が家に帰るね」なんて、あり得ないですよね)

プライベートのコミュニティでは、おもいっきり「属人化」しましょう。

そして『とにかく仕組み化』では、2つのコミュニティ(仕事とプライベート)は、混ぜてはいけないと書かれています。
「会社なのに家庭のように振る舞う」「家庭なのに会社のように振る舞う」
これは、人間関係のトラブルのもとになります。

まとめ

今回は『とにかく仕組み化』を紹介しました。
ポイントをまとめます。

  • 仕組みや決まりがあるのは、性弱説と属人化があるから
  • 上司が怖かったり、比較されたりするのは、成長を促すため
  • 会社の外に、自分が「替えのきかない存在」になれるコミュニティを持っておく
インコ林
インコ林

うさ井さんももしかしたら、成長を願っていてくれたのかもッス…

なんか、相手のことがわかると優しくなれるッスね!

ほん太
ほん太

そうだね。

本当はこの『とにかく仕組み化』、組織のマネジャー層に向けて書かれた本なんだ。
そういうのをインコ林くんが読むことで、悲しいすれ違いが無くなるかもしれないね。

うさ井
うさ井

やっとわかってくれたね。インコ林くん。
すべて、きみのソレを願ってのことだよ。

…たぶん。おそらく。そんな気がする。

ほん太
ほん太

うさ井さん。流れがわからないまま、雰囲気で会話に入ってきたね。
とりあえず、うさ井さんも本読もうか。


最後まで読んでくださってありがとうございました!
またお会いできるのを楽しみにしています!

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