これが…虚無か…
いいとも。受け入れようじゃないか。
うさ井さん、こんにちは。
今まさに黒歴史を作る発言をしているね。
いったいどうしたの?
あぁ、ほん太くんか。こんにちは。
今までほん太くんから紹介してくれた本を読んでも、すべて虚無に飲み込まれるんだ。
自分の中にある虚無と、共に歩む決意をしていたところだよ。
…つまり、「本を読んでも頭に残らない。もうあきらめよう」としていたんだね。
諦める前に、精神科医の樺沢さんが書いた『読書脳』という本があるから、そこに書いてある方法を試してみたらどうかな。
📖『読書脳』(樺沢紫苑/著 サンマーク出版 2023年)一行紹介:
月20~30冊の読書を30年以上続ける著者が紹介する、読んだ内容を忘れないための読書法。
読んでも忘れる読書は意味がない!
「そんなこと言っても、記憶力には限界があるし…」と思いますよね。
その悩みを、少しの知識とスキルで改善してくれるのが、この『読書脳』という本です。
著者は、忘れない読書術について、2つのキーワードをあげています。
それは、「アウトプット」と「スキマ時間」です。
記憶に残る読書術① アウトプット読書術
記憶に残すためには、「アウトプット」が重要です。
つまり、何かしら行動を起こすこと。
『読書脳』に紹介されている方法をいくつか紹介します。
深く記憶に残す マーカー読書術
まず1つめ。本を読みながらできるアウトプットが、「マーカー読書術」です。
記憶に残すためには、本に書き込みをしながら読むことが有効だそうです。
気になった一節や気づきの一節に、蛍光ペンでラインを引く。
自分の気づきや疑問点を、本の余白にボールペンで書き込む。
なぜこれで記憶に残りやすくなるのか。
それは、脳の「読む」部分に加え、「考える」部分と、線を引くことで「運動野」も活性化されます。
脳の複数の領域を使うことで、ただ読むよりも、ずっと記憶に残りやすくなるのです。
もし、「どこに線を引いていいかわからない…」という場合、こんな目安で引くといいでしょう。
・自分が成長できそうな気づきや言葉に線を引く
・「この章はこの一文にまとめられているな」というところに線を引く
図書館から借りた本にも書き込みしていいの?
それは絶対ダメ!
書き込みできない本や、書き込みしたくない人は「メモを書いた紙を挟める」「ふせんを使う」などがいいと思うよ。
図書館によっては、ふせんNGの場合もあるから、確認するといいね。
でも、本返したらわからなくなっちゃうよ。
借りパクしていいってこと?
それもダメ!図書館の本はみんなのものだよ。
返す前に、読書系のアプリやサービスを使って、記録を残すといいね。
ぼくは「ブクログ」を使っているよ。
複数の切り口で人に勧める テレビショッピング読書術
もっとも簡単で思いつきやすいアウトプットと言えば「人に話す」ことでしょう。
これを『読書脳』では、「テレビショッピング読書術」と名付けています。
テレビショッピングって、複数の切り口でおすすめしていますよね。
掃除機だったら、「吸引力」「軽さ」「音が静か」「電気代が安い」などなど。
たとえば『読書脳』を紹介する場合だと…
・月に20~30冊読む精神科医が書いているので、説得力バツグン
・記憶が残るアウトプットについて、すぐにできそうな方法が紹介されている
・脳科学的な根拠が豊富
などでしょうか。
このように人に紹介するためには、複数の視点で本を読み、さらにそれを思い出し、頭の中で整理しなくてはいけません。
アウトプット効果はとても高いとのこと。
また、紹介は一度だけでなく、何度もすることで、より記憶に定着しやすくなるそうです。
おもしろかった。たのしかった。
おもしろかった。たのしかった。
おもしろかった。たのしかった。
…小並感あふれる感想を何度もしても、あまり効果は無いと思うよ。
しかもその技法、『お怒り対応マニュアル』のときに紹介したブロークンレコードだね。
使いどころが全然違うよ。
気づきを人と共有する ソーシャル読書術
本を読んだら、その日か翌日に、SNSに感想をアップするのもいいでしょう。
これが、ソーシャル読書術です。
そうはいっても、感想をひねり出すのって、慣れないと大変ですよね。
そこで、『読書脳』ではこんな方法が紹介されています。
・読んだ本の中から、心に響いた言葉を1~2行だけ書き、それに自分なりのコメントを付けて投稿
これなら、文章力に自信がなくても、ハードルが低くて楽ですね。
ただ気を付けなくてはいけないのが、著作権の問題です。
著作権では、「メインは自分の発言で、サブ的に引用を使うこと」とされています。
引用部分だけ抜き出して投稿、だと、著作権的にNGの場合があるので、きちんと自分のコメントを付けましょう。
ぼくは、ブクログに感想をアップしているよ。
「本を手に取った理由」「良いところor良くないとこ3点」「これから自分の行動に生かせるところ1点」という構成で書くことが多いかな。
人に紹介したりSNSにアップするアウトプットを、1週間以内に3回すると、より記憶に定着しやすいそうです。
記憶に残る読書術② スキマ時間記憶強化読書術
アウトプットが最も重要ですが、さらに「スキマ時間」を使った読書が重要な意味を持っています。
まとめて読書するよりも、スキマ時間に読書したほうが「記憶」において有利なのだそうです。
その理由を『読書脳』からいくつか紹介します。
制限時間があると記憶力が高まる
何か物事を行う場合、制限時間を決めると集中力がアップし、脳が高いパフォーマンスを発揮します。
「乗り換えまでの15分で、1章読もう」
「○○さんが来るまでの時間、●ページ読もう」
など、制限時間付きの目標を決めて読んでみましょう。
ある程度読んでいると、自分の読書量が見えてきます。
「このくらいの本だと、15分で20ページいけるな」など。
それを踏まえて目標設定できると、よりいいでしょう。
頑張ればギリギリ達成できる程度の難易度だと、よりドーパミンが分泌され、記憶力と集中力が上がります。
15分の細切れ読書で集中力アップ
60分続けて読むのと、15分のスキマ時間読書4回、どちらが効率的でしょう?
『読書脳』によると、15分のスキマ読書4回のほうが効率的とのこと。
その理由は、「初頭努力」と「終末努力」です。
「初頭努力」は、始まったときの「さあやるぞ!」の気持ちのこと。
「終末努力」は、ゴールが見えたときの「もうひとふんばり!」の頑張りのことです。
60分連続だと、初頭努力と終末努力それぞれ1回ずつですが、15分細切れ4回は、その時間が4倍になります。
15-45-90の法則
人間には、誰もが集中しやすい時間単位が存在するそうです。
それは、「15分」「45分」「90分」。
『読書脳』では、これをまとめて「15-45-90の法則」と呼んでいます。
高い集中力が維持できる限界が、15分。
普通の集中力を維持できるのは、45分。
少し休憩をはさめば、90分の集中も可能。
15分という時間は、脳科学的にみても、集中した仕事ができる時間のブロックなのだそうです。
そんなに都合よく、15分単位でころがっていないよ。
確かにそうだね。
ぼくは、スマホのタイマーで15分に区切って読むようにしているよ。
子どもの勉強や読書には、学習用のタイマーを使っているよ。集中してくれているみたい。
まとめ
今回は『読書脳』から、アウトプットとスキマ時間について紹介しました。
ポイントをまとめます。
- 読んでも忘れる読書は意味がない!
- 本に書き込み、人に紹介、SNSに投稿などのアウトプットで記憶に定着!
- 15分のスキマ時間読書で集中力アップ!
最後まで読んでくださってありがとうございました!
またお会いできるのを楽しみにしています!