AIに物語を書いてもらった その16 火曜日の物語

【番外編】AIショートショートチャレンジ

そもそも火曜日のイメージが出てこないから、そこからAIに聞いてみました。

ほん太
ほん太

昨日はAIに月曜日の物語を書いてもらったね。

うさ井
うさ井

じゃあ今日は火曜日の物語?

そもそも火曜日って、月曜日みたいにはっきりしたイメージが無いよね。

そのイメージからAIに聞いてみてよ。

ほん太
ほん太

そうだね。聞いてみるよ。

【プロンプト(指示文)】
火曜日ってどんなイメージ?

Gemini
Gemini

火曜日は、週の始まりである月曜日の忙しさを乗り越え、週末に向けて少しずつペースを上げていくようなイメージがあります。

(中略)

火曜日のイメージは人それぞれですが、多くの人にとって、月曜日の次にくる「本格的な平日」という認識が強いのではないでしょうか。

ほん太
ほん太

なるほどね。月曜日の次に来る「本格的な平日」か。

じゃあ、それをもとに物語を作ってもらおう。

【プロンプト】
火曜日のイメージを反映させた、不思議な物語を1000文字程度で書いてください。

Gemini
Gemini

承知いたしました。火曜日のイメージを反映させた、不思議な物語を1000字程度で書き上げます。


【本文】こんな物語ができました。

火曜日の忘れ物預かり所

 僕がその場所を見つけたのは、本当に偶然だった。いつもの通勤路を少し外れた裏路地。錆びついたトタン屋根の、古びた小屋。表札には、埃をかぶった手書きの文字で「火曜日の忘れ物預かり所」とだけあった。

 その日は火曜日。一週間のうちで、最も存在感が薄いように感じられる日。月曜日の熱狂も、水曜日の疲労も、週末の期待も、まだない。ただ、淡々と時間が過ぎていく。そんな火曜日の午後のことだった。

 好奇心に引かれ、僕は扉を開けた。ギィ、と乾いた音を立てて開いた先は、想像以上に広々とした空間だった。薄暗い店内には、無数の棚がぎっしりと並び、その一つ一つに様々な「忘れ物」が所狭しと置かれている。

 カウンターの奥から、くたびれたエプロンをつけた老人が顔を出した。白髪交じりの眉をひそめ、僕を一瞥する。 「いらっしゃい。火曜日の忘れ物を預かりに来たのかい?」 老人の声は、妙に落ち着いていて、どこか遠い響きがあった。

 「えっと、いえ、ただ通りかかっただけなんですが……」 正直に答えると、老人はふっと笑った。 「そうかい。まあ、火曜日なんてそんなもんだ。何か失くしたことにすら気づいてない奴が多いからね」

 僕は店内を見回した。棚には、ありとあらゆるものが並んでいた。 「月曜の朝の希望」と書かれた木箱の中には、しおれた花束が入っていた。「金曜の夜の開放感」と書かれた瓶には、色褪せた花火が詰まっている。どれもが、失われた感情や、叶わなかった願いのようだった。

 「ここは、その日に人々が置き忘れていったものを預かる場所なんだ」 老人が続けた。 「月曜日は気合いが入りすぎて、うっかり希望を落としていく者が多い。金曜日は羽目を外しすぎて、開放感をどこかに置いてくる。だが、火曜日は特殊でね」

 老人は、店の奥の最も薄暗い棚を指差した。そこには、他の曜日とは明らかに違う種類の忘れ物が並んでいた。 「昨日の後悔」と書かれた小さな石。「明日の不安」と書かれた、空っぽの鳥かご。「今日への期待」と書かれた、しわくちゃの招待状。

 「火曜日に失くすものは、たいがい、過去の残り香か、未来への漠然とした想いだ。月曜日に消化しきれなかったモヤモヤや、週末を待ち焦がれるあまり、今の自分を見失っちまう。気づかないうちに、一番大切な**『今』への集中力**をここに置いていく奴もいる」 老人の言葉は、僕の心にチクリと刺さった。確かに、僕は月曜日の失敗を引きずり、週末のことばかり考えて、今日の仕事に集中しきれていなかったかもしれない。

 「君も何か、火曜日に失くしたんじゃないのかい?」 老人の問いかけに、僕は思わずハッとした。失くしたもの。それは明確な形を持たない、しかし確かに僕の中にあったものだ。

 「もしかしたら、僕、**『淡々とした日常への感謝』**を置いてきたのかもしれません」 僕は絞り出すように言った。月曜日のスタートダッシュの重圧も、週末の解放感もない、この平凡な火曜日が持つ、安定したリズム。そこにこそ、平穏な日々の尊さがあるはずなのに、僕はそれを当たり前のように過ごし、むしろ退屈にさえ感じていた。

 老人は目を細め、静かに頷いた。 「それは良い気づきだ。気づけたなら、まだ遅くない。さあ、そこから持ち帰るといい」 老人が指差したのは、ガラスケースに入った、何の変哲もない小さな砂時計だった。砂はゆっくりと、しかし確実に落ち続けている。 「それは、君の今日の時間だ。無駄にすることなく、しっかりと味わいなさい」

 僕は砂時計を受け取った。手に取ると、ほんのりと温かい。外に出ると、火曜日の夕暮れの空気が、さっきまでとは違って感じられた。ただの平凡な一日ではない。一つ一つの時間が、まるで砂時計の砂のように、かけがえのないものに思えた。

 「火曜日の忘れ物預かり所」は、僕が振り返った時には、もうそこに存在しなかった。ただの古びた壁と、薄汚れた路地があるだけだった。しかし、僕の手の中には、あの砂時計が確かにあった。 火曜日。それは、自分を見つめ直し、失くしたものに気づき、そして**「今」**という時間の尊さを再認識する日なのかもしれない。僕は砂時計をそっとポケットにしまい、家路を急いだ。明日の水曜日からは、きっと、今日とは違う自分になれるだろう。

終わり


プロンプトに「不思議な物語」を入れた理由。

うさ井
うさ井

どうしてプロンプトに「不思議な物語」って入れたの?

ほん太
ほん太

最初は入れないで書いてもらったんだけど、面白みのない物語ができたんだよね。

ビジネスマンがただ仕事をこなすだけで、起承転結も序破急もない、のっぺりとした文章が。

うさ井
うさ井

で、「不思議」な物語の出来はどうなの?

ほん太
ほん太

路地裏の不思議な店がいいね。

日常の中にちょっとだけ現れた幻という雰囲気で。

映画のグレムリンで登場したお店みたい。

うさ井
うさ井

ギズモを買った店だね。

ほん太
ほん太

落としどころが「淡々とした日常への感謝」というのも好きだね。

うさ井
うさ井

AIって、特別な指示をしない限りは、ハッピーエンドを書こうとするんだな。


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