『世界一簡単な図書館の使い方』から知る、“調べ方”の答え

本の中で困る少年の画像 本の紹介
うさ井
うさ井

「犬」「うるさい」「口をふさぐ」「血が出ない方法」検索っと。

ほん太
ほん太

ちょっと、うさ井さん?

不穏すぎるキーワードで、何を検索しようとしているの?
ぼくがうるさいってこと?

うさ井
うさ井

やあ、ほん太くん。

近所の犬が遠吠えしてうるさいんだよ。だから、何かいい方法がないかと思って。

ニヤッ(ほん太くんもたまに鬱陶しいけど、それは我慢できるから)

ほん太
ほん太

あぁ、近所の犬か…って最後に不穏な表情を見せた気が…

それはともかく、📖『世界一かんたんな図書館の使い方』(つのだ由美こ/著 秀和システム 2024年)という本に調べるコツがたくさん書いてあるから、紹介するね。 


📖『世界一かんたんな図書館の使い方』(つのだ由美こ/著 秀和システム 2024年)一行紹介:
読書が苦手だった大学図書館司書が書いた、図書館での情報収集が楽になる本。

【本の目次紹介】
・はじめに
・第1章 スパイは図書館にいる ~自分に必要な情報はどこにある?
・第2章 正しい情報をどう手元に引き寄せるか
・第3章 自分に合った本を手に入れよう
・第4章 検索成功の秘訣は「キーワード」にある
・第5章 図書館を使いこなしてネット時代を生き抜く
・おわりに

ほん太
ほん太

今回のブログは、本に書いてある順番にこだわらずに紹介していきます。


キーワードの決め方

ほん太
ほん太

ネットで検索するときはもちろん、図書館や本屋さんで書籍を探すときも、キーワードは役立つよ。
うさ井さんは、どうやってキーワードを決めたの?

うさ井
うさ井

頭に浮かぶまま、欲望のまま。

ネットで検索するとき、キーワードを決めますよね。
そのキーワード、どのように決めていますか?

思いついたままだと、少しずつずれていって、「数回検索した後は全然違うところに向かっている」なんてこと、ありませんか?

うさ井
うさ井

あるある。
仕事中に「おいしいチャーハンのつくり方」を調べていたら、いつの間にか過去のシリアルキラーの記事をむさぼり読んでいたことがあるよ。

ほん太
ほん太

もう、どこの間違いから指摘すればいいのやら。

全然違うところに向かう理由としては、
・最初の目的を忘れる
・うまく言葉が出てこない
といったところでしょうか。

そうならない方法を、本から紹介します。

モヤモヤを書き出す

まずは、頭の中にぼんやりとある「調べたいこと」を書き出してみましょう。
紙でも、スマホのメモでもお好きな方でどうぞ。

書き出すことで、以下のような効果があります。
客観視できる:いくつか書き出すことで、状況や対処法に気づきます
アンテナが立つ:書いてあるのを見ることで、さらに必要な情報を見つけやすくなります
やる気が出る:目の前に書いてあるものを見ることで、行動的になることがあります

ほん太
ほん太

調べるプロである図書館司書に“話す”のも良いと思うよ。

5W2Hで具体的にする

キーワードは具体的にすると、より焦点のあった情報を得ることができます。

たとえば「コミュニケーション」について調べたい場合。
漠然と「コミュニケーション」だけよりも、友だちとの会話なのか、職場での報連相なのかが決まると、よりピントが合いますね。

具体的にするには、「5W2H」で考える方法があります。
Who:誰
When:いつ
Where:どこ
What:何
Why:なぜ
How:どのように
How much:いくらかかる

ほん太
ほん太

図書館司書は、「この人はこの情報を、どのように使うのかな」というのをよく考えて情報を探しているよ。
個人の趣味なのか、仕事や論文なのかで、求める情報の質が変わってくる場合があるからね。

逆に抽象化する

考えているキーワードがぴんと来ない場合、一旦ぼかす(抽象化)という方法もあります。
細かいキーワードから、大きな範囲のキーワードへ変えてみるんですね。

たとえば、「上司に話が通じない」ことで困っているとします。
そのまま「vs上司」の立場で検索しようとすると、情報は限られてきます。
友だち関係や家族関係の方法でも役に立つ情報はあるかもしれないのに、それらが除外されてしまうからです。

そこで「コミュニケーション」という大きな枠で考えてみる、ということです。
大きな枠の中には、「敬語の使い方」だったり、「優しい話し方」「笑顔」「結論から先に」など、いろいろな小さいキーワードが転がっているものです。

ほん太
ほん太

日頃から語彙力を強化する、というのが一番大事かもね。

出てきた情報の信頼度 3つのチェックポイント

検索してできた情報は、玉石混交です。
特にネット上では、専門家や公的機関の情報もあれば、一個人の感想もたくさん溢れています。

情報の信頼度をチェックする方法として、この本には3つのチェックポイントが書かれています。

①誰の発信した情報か

「誰」が発信しているのかは、とても大事です。
チェックすることは、
・その分野の専門家なのか(本なら奥付、サイトならプロフィールを確認)
本名かどうか(特にネット。本名で発信しているほうが信頼性が高い)
などです。

ほん太
ほん太

ネットだと、ドメインも信頼性の目安になるね。
「●●●●.▲▲.jp」の▲▲の部分だよ。
「go.jp」なら政府が発信している情報だし、「ac.jp」は大学だね。

②いつの情報か

いつの情報なのかも、とても大事なことです。

新しければいい情報は、
・旅行のガイドブック
・医療情報
・試験の問題集
など、たくさんあります。

ただ、古ければダメというわけではありません。
その時に流行った映画などは、新しい情報が作られにくいです。

つまり、情報の内容と日付のつじつまが合っていることが大切なのです。

③なぜ情報発信するか、根拠はあるか

どんな情報にも、目的があります
利益を上げるためだったり、正義感だったり、愉快犯だったり。

情報の目的を意識することで、「書かれていることがすべてではない」と気づきます。
新商品のPRで、わざわざ悪い点を発信しませんよね。
隠している情報もあるのです。

情報の根拠も重要です。

引用やリンクが明記されていると良いのですが、そうでない場合は一個人の思い込みである可能性があります。

ほん太
ほん太

少し面倒だけど、引用元を確認したり、複数の情報源を見たりするのは大事だね。

無料で最強の調べものサイト

ほん太
ほん太

さいごに、この本で紹介されている、無料&最強のサイトを紹介するね。

ぼくもたまに使っているけれど、出てくる情報の幅広さに感動するよ。

この本の著者だけでなく、(たぶん)ほとんどの図書館司書がおススメするであろう調べもの最強サイトは、ここです。

国立国会図書館サーチ(NDLサーチ)

国立国会図書館にある本を探すサイトなのですが、とても多機能なのです。

図書館の蔵書以外にも、
・そのキーワードについて、どのように調べるかを教えてくれるリサーチ・ナビ
・関連する質問が図書館にされていた場合、どのように回答したのか見ることができるレファレンス協同データベース
・国立国会図書館が重要だと判断した過去のインターネットサイトから、関連したものを見ることができる(WARP
などが、一度に検索結果で見ることができます。

ちなみに、市町村の図書館では、国立国会図書館の本を借り受けるサービスをしているところもあります。
(ただし、図書館の外へは持ち出しできません)
どうしても読みたい本は、お近くの図書館の司書さんに聞いてみましょう。

日本で出版された本は、国立国会図書館へ納めなければいけない約束(納本制度)があるので、ほとんどの本は見つかることでしょう。

ほん太
ほん太

今回は、何かを調べるときの方法を、📖『世界一かんたんな図書館の使い方』から紹介したよ。

うさ井
うさ井

うん。
キーワードの決め方と、信頼度のチェック方法最強の調べものサイトだったね。

これで、うるさい犬畜生を黙らせることができるよ。ほん太くんありがとう。

ほん太
ほん太

…共存することは、できないだろうか。


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