
今回は、最初の一文だけを指定したらどうなるかを試しました。
AIのGeminiに与えた最初の一文は、「肥料袋で雪山を滑り落ち始めてから、かれこれ8時間になる。」です。
こんな作品が出来上がりました。
『雪山』
肥料袋で雪山を滑り落ち始めてから、かれこれ8時間になる。
薄暗い空にはまだ星が瞬き、しんとした静寂が雪山を支配していた。凍てつくような冷気は、全身の骨の髄まで染み渡る。使い古した肥料袋の上に乗って滑り落ち始めたのは、もう8時間も前のことだ。何がどうなってこんな事態になったのか、頭の中は真っ白だった。
思い出すのは、数日前のあの会話だ。友人のケンジが興奮気味に言った。「なあ、この山の裏側、まだ誰も滑ったことないらしいぞ!肥料袋で滑ったら、最高の冒険じゃねえか?」その時はただの冗談だと思っていた。まさか本当に実行するとは。
最初はただのゲーム感覚だった。肥料袋に乗って急斜面を滑り降りる。雪煙を上げながら加速していく感覚は、確かにスリリングで、一瞬の非日常を味わわせてくれた。しかし、それはほんの始まりに過ぎなかった。気がつけば、深い森の中に入り込み、見覚えのない景色が目の前に広がっていた。携帯電話は圏外。コンパスも忘れてきた。完全に迷ってしまったのだ。
「ケンジのやつ、今頃何してるかな…」
後悔の念が胸を締め付ける。あの時、もっと強く反対していれば。無謀な計画に乗らなければ。しかし、過ぎたことを悔やんでも仕方がない。今はただ、この状況をどうにかするしかない。
滑り降りるにつれて、身体はますます冷え切っていった。手足の感覚は薄れ、思考も鈍くなる。何度も転倒し、全身が打ち身だらけだ。肥料袋も破れ始め、雪の感触が直接尻に伝わってくる。
「このままだと、凍死するかもしれない…」
絶望的な考えが頭をよぎった。しかし、その時、遠くにかすかな光が見えた。最初は目の錯覚かと思ったが、瞬きをしても消えない。希望の光だ。
残された力を振り絞り、光の方へ滑り続けた。体中の筋肉が悲鳴を上げ、意識が遠のきそうになる。それでも、あの光だけが、私を前へと押し進める唯一の原動力だった。
どれくらい滑っただろうか。光はだんだんと大きくなり、やがてそれは、山小屋の窓から漏れる明かりだとわかった。
「助かった…」
安堵の息を漏らすと同時に、張り詰めていた緊張の糸がぷつりと切れた。山小屋の扉を叩くと、中から人の声が聞こえた。
扉が開くと、そこには薪ストーブの温かい炎と、心配そうな顔をした老夫婦が立っていた。事情を説明すると、彼らは快く私を迎え入れてくれた。温かいお茶と食事、そして毛布。そのすべてが、凍えきった身体と心に染み渡った。
「もう二度と、無茶なことはやめよう…」
温かいストーブのそばで、私は心に誓った。そして、ケンジには、このとんでもない冒険の顛末を、とくと聞かせてやらなければならない。明日、無事に家に帰れたら、まず彼に電話をしよう。そして、もう二度と、肥料袋で雪山を滑るような真似はしない。そう、固く決意したのだった。
終わり
前回の反省から、安心・安全なお題でいきます。

前回は、AIのGeminiに「頭がパンのヒーロー」の物語を書いてもらったね。
まさか、あんなことになるなんて…

…君をけしかけたことを、本当に後悔しているよ。
今回は、何も言わないことにする。

物語を書こうとすると、「最初の一文は出るんだけど…」ということもあると思うんだよね。
続きが全く出てこないっていう。

それは、ほん太くんに一つの文までの才能しか備わっていないからだと思う。

そういわれるとそうかもしれないけど、大人は言葉のオブラートを常備しているものだよ。
オブラート仕入れてから来てね。
というわけで、今回のプロンプト(命令文)は…
【プロンプト】
「肥料袋で雪山を滑り落ち始めてから、かれこれ8時間になる。」という文から始まる物語を、1000文字程度で書いてください。
なんと言うか…無難?な作品ができました。

こうして、冒頭の作品ができ上ったわけだけど…。
もうひとひねり欲しいかな、と言うのが素直な気持ちかな。

たしかに、「最初の一文が一番の山場」という気がするね。

うん。
「滑り落ちて、安全なところにたどり着いて、めでたしめでたし」だものね。
強いて言うなら、ケンジのサイコっぷりが面白いかなw
文章を読むと、ケンジは提案だけして、自分は滑ってないっぽいよねw

ケンジの提案を受け入れる主人公も、よっぽどだけどね。
とりあえずイメージイラストを描いてもらいます。

いつもどおり、イメージイラストを描いてもらおうかな。
【プロンプト】
この物語のイメージイラストを描いてください。

物語のイメージイラストです。


楽しそうw
まだ滑り始めのころだねw
ちょっと無難すぎたので、次は「同じ書き出しでジャンル指定」してみようかな。
以下、広告です。
「雪山でも安心。ポカポカあたたか」セット