AIに物語を書いてもらった その32 『黄色の轍(わだち)』

【番外編】AIショートショートチャレンジ
ほん太
ほん太

1938年の7月3日、フォルクスワーゲンのビートルが発表されたそうだよ。

うさ井
うさ井

乗ったことはないけど、あこがれるね。

昔、「1日にビートル5台見たらハッピーになれる」みたいな都市伝説無かった?

ほん太
ほん太

あったねぇw

今日は、ビートルに乗って旅する話をAIに書いてもらおうかな。

【プロンプト(指示文)】
フォルクスワーゲンのビートルに乗って旅をする物語を1000文字程度で書いてください。

Gemini
Gemini

1000文字程度で、フォルクスワーゲンのビートルに乗って旅をする物語ですね。承知いたしました。


黄色の轍(わだち)

 漆黒の空に満天の星が瞬く下、僕の相棒「カブトムシ」は、東北自動車道をひたすら南へと走っていた。正式名称はフォルクスワーゲン・タイプ1、通称ビートル。年式は僕より少しだけ先輩の1970年式で、ボディは陽光を浴びたトパーズのような黄色だ。

 僕がカブトムシと出会ったのは、半年前。インターネットの中古車情報サイトで偶然見つけた、旧車専門店のガレージに佇んでいた姿に一目惚れだった。故障箇所は数えきれないほどあったけれど、時間をかけてレストアし、ようやく旅に出る日が来たのだ。行先は特に決めていない。ただただ、この相棒と、僕がまだ知らない日本を走りたかった。

 最初の目的地は、岩手県の浄土ヶ浜。白い奇岩と青い海のコントラストは、まるで絵画のようだった。カブトムシは唸るようなエンジン音を響かせ、岩場の続く海岸線を力強く駆け抜ける。太平洋はどこまでも広がり、僕たちの旅を祝福しているかのようだった。

 新潟の棚田では、どこまでも続く黄金色の稲穂に息をのんだ。夕暮れ時には、田んぼが茜色に染まり、カブトムシの黄色いボディが幻想的に輝いた。夜は、車の後部座席をフルフラットにし、自作の寝袋に潜り込む。天井のサンルーフから見上げる星空は、まるでプラネタリウムのようだった。カブトムシのトランクには、僕の荷物と、旅の途中で拾い集めた小さな石ころや貝殻が少しずつ増えていく。それらが、旅の記憶を彩る宝物になるだろう。

 長野の山岳路では、カブトムシは「もう若くないんだぞ」とばかりに、ゆっくりとしたペースで坂道を登っていった。すれ違う大型トラックが、その小さな黄色い車体を見て、どこか微笑ましそうに手を振ってくれる。カブトムシは、どこへ行っても人々に愛される車なのだ。

 ある日、岐阜の白川郷に立ち寄った。そこで出会った茅葺屋根の家の主人は、僕のカブトムシを見て、「昔、わしも同じ色のビートルに乗ってたんじゃ」と懐かしそうに目を細めた。主人の話す、ビートルとの思い出話は尽きることがなく、僕たちはその晩、囲炉裏を囲んで、共に酒を酌み交わした。旅は、出会いの連続だ。カブトムシが僕を、新たな人々との縁に導いてくれる。

 旅も後半に差し掛かる頃、僕はひょんなことから、福岡の屋台で働くことになった。活気あふれる屋台で、とんこつラーメンを運んだり、観光客と談笑したり。短い期間だったけれど、屋台の人々の温かさに触れ、僕の心は満たされていった。屋台の脇に停めたカブトムシは、博多の夜の喧騒を静かに見守っているようだった。

 そして、日本各地を巡り、再び東京へと向かう道中、その時は突然訪れた。首都高速の真ん中で、カブトムシのエンジンが突如として沈黙したのだ。何度キーを回しても、かすかな呻きをあげるだけで、もう以前のように力強く鼓動することはなかった。レッカー車に運ばれ、馴染みの修理工場に連れていくと、整備士は神妙な顔で告げた。「エンジンが完全にダメだ。修理するには、新車が買えるくらいの費用がかかるぞ。」

 その言葉を聞いた瞬間、僕の胸には、達成感と共に、どうしようもない寂しさが募った。旅の間、僕の足となり、時には寝床となり、そして何よりも、僕の心の拠り所だった黄色い相棒。この車に乗り続けたい気持ちは山々だったが、これ以上カブトムシに負担をかけることはできない。僕もカブトムシも、これからの人生で新たな道を歩む時が来たことを悟っていた。

 僕は廃車手続きを進めることにした。最後に、ピカピカに磨き上げたカブトムシのボディをそっと撫でた。太陽の光を浴びて輝くその黄色は、旅の思い出の色そのものだった。レッカー車に載せられ、小さくなっていくカブトムシの姿を、僕はいつまでも見送っていた。きっと、カブトムシは僕の心の中で、いつまでも走り続けるだろう。僕の旅は終わり、新たな人生が始まる。そして、カブトムシもまた、その短い生涯を終え、僕の記憶の中で永遠の物語を紡いでいくのだ。

終わり


ほん太
ほん太

なかなか好みのストーリーになったのだけど、ここに来るまで何度か修正してもらってるんだよ。

うさ井
うさ井

どんなふうに?

ほん太
ほん太

まず、ビートルがアンティークショップで買ったことになっていたから、

【プロンプト】
アンティークショップで車は買えません。他の入手手段にしてください。

ってお願いしたよ。

うさ井
うさ井

お、おう。

ファンタジー感は出るけどな。おもちゃが実車になった、みたいな。
ちょっと作風に合わないな。

他には?

ほん太
ほん太

次に、ドライブする範囲がとても狭かったので、

【プロンプト】
舞台は日本全国にしてください。

と頼んだよ。

うさ井
うさ井

スケールを大きくしたんだな。

エピソードに幅が出て、エモさが増した気がするな。

まだあるのか?

ほん太
ほん太

うん。

もともと「今後も一緒に旅しような」みたいな終わり方だったから、哀愁を出したかったんだよね。だから、

【プロンプト】
ラストはビートルと別れるようにしてください。

ってしてみたよ。

うさ井
うさ井

ほうほう。

それで今の形になったのか?

ほん太
ほん太

いやそれがね。

「新しいオーナーに売る」というエンドになっちゃったんだよね。だから、

【プロンプト】
別れはビートルの故障にしてください。

と、別れの状況を限定したんだよ。

うさ井
うさ井

その方が、ドラマチックだよな。

AIって、放っておくとハッピーにしがちだよな。


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